ADHDが原因で仕事がうまくいかず、「もう辞めたほうがいいのかも…」と感じている方へ。
私も同じように、ミスを繰り返し、人間関係に疲れて、何度も心が折れそうになりながら働いてきました。
この記事では、ADHD・不安障害・パニック障害を抱える私が10年働いた末に退職を決めた理由と、そこから考えた“無理しない働き方”についてまとめています。
私も、決して「順調に続いた」わけではありません。
何度も大きなミスをして、何度も辞めたいと思って、それでもなんとか続けてきた10年。
今振り返ると、「私の努力だけで続いたわけじゃない」と、素直にそう思います。
この記事では、ADHDの私がなぜ10年間仕事を続けられたのか、
そして辞めようと思った理由、これから目指す働き方について綴っています。
ADHDワーママによる毎日のタイムスケジュール、「情緒時間割」を作ってみた記事はこちら。

今の仕事を辞めたいけど次の仕事が決まるか不安…という方はぜひ最後までお読みください。
ADHDでも退職せずに働き続けた理由と、限界を迎えた原因
「ADHDの人は仕事が続かない」とよく言われますが、私はありがたいことに10年間同じ職場で働いてきました。
もちろん順風満帆だったわけじゃありません。
しょっちゅうミスして落ち込んで、辞めたいと思ったことは数え切れないほど。
それでも何とか続けてこられたのは、“たまたま”が重なったからだと思っています。
仕事が続いた理由は「人に恵まれたから」

新卒で入ったのは接客メインの職場でしたが、配属された店舗は県内でも治安が悪いことで知られている地域でした。
要注意のお客様に気に入られたのか退店後に待ち伏せされて、身の危険を感じたことがきっかけで2年で退職。
当時の彼氏(今の夫)と結婚するという環境の変化もありました。
次に選んだのが「特定派遣」という働き方で、家庭と両立できて安定してそうだったのが決め手でした。
今の職場に配属されたのは、派遣会社に社員として入社した直後。
不安障害を発症して心療内科に通いつつ、そのことは誰にも言えずに働き始めました。
最初に配属されたのは男性上司と2人だけの部署。
30年以上同じ部署で働くベテランで、「実務ならこの人に聞けば間違いない」と周囲から頼りにされている方でした。
この上司にはとても良くしていただき、娘のようにかわいがってくださいました。
まだ“人間関係”の難しさをそこまで感じずに済んだのは、きっとこの環境だったからだと思います。
その後、育休を経て現在働いている係に異動。
今思えば、ここに配属になったのが終わりの始まりでした。
最初はミスの連発で「なんでこの人残ってるの?」と思われてもおかしくないレベル。
でも、裏ボス的存在の最強お局様や、同じ係の人たちが私を見捨てずに根気強くフォローしてくれました。
ADHDの私が職場で感じていた「ADHDならではの辛さ」

いちばんキツかったのは、「コミュニケーションの距離感」が分からなかったこと。
年配の女性が多い職場は、空気感や言葉の裏の意味…とにかく察しが必要。
唯一の平成生まれである私は、おばちゃん独特の世界に馴染むのにとても苦労しました。
なんなら今も馴染めていません。馴染めないまま辞めます。笑
あと、事務仕事って細かい確認が不可欠ですよね。
私はうっかりやミスや確認不足が多くて、1度公的書類を依頼主ではない別人に送ってしまったことも…。
冷や汗というか、顔面蒼白になりました。
絶対契約終了だと思いましたが、なぜか無事で今に至ります。
ADHDで退職を決めた理由|働きづらさと向き合った10年
ここまで読んでくれた方は「10年も働いたのに辞めちゃうの?もったいない!」と思いますよね。
私なりに家庭と仕事を両立できるように努力してきましたが、どうしても超えられない壁が立ちふさがりました。
幕引きの原因はやっぱり人間関係

きっかけは色々ありますが、やっぱり結局は“人間関係”。
職場の一部の方々から良い感情を持たれていないことは、数年前から気付いていました。
発端は私の娘(次女)が身体が弱く、急にお休みをいただく日が多くなってしまったこと。
週明けの月曜日は休まないようにと言われ、夫に調整して休んでもらったり
市内に1か所しかない病児保育(激戦)を予約して利用していましたが、
保育園で感染症が流行ると全て拾ってきて、見事に発症する次女…。
明らかに私のことを嫌っている人がいて、挨拶も返ってこない。
上司からも「あなたへの待遇に対して不満を持っている人たちがいる」と言われました。
まだ辞めるとも言っていないのに、上司から「役所の求人見てみたら?」と言われたことも。
子どものことだけでなく、私の配慮のなさや立ち振る舞いが下手だったこともあると思います。
子どものことで休むたびにお詫び行脚をして回っていましたが、それだけでは足りず、普段の態度が気に入らない…というような感じです。
同じ係の方は心配してくれたり、「気にしなくて良い」「辞めないで」と言ってくれましたが
有休が残っているのに、子どもが体調不良のときは無給の看護休暇を取るよう強制されたことで限界に。
他にも価値観や金銭感覚の違い、ストレスからかミスが重なって周りの方に迷惑をかけている現状があり
「もう無理だな」と、自分の限界を感じて辞めることを決めました。
ADHD×育児×仕事=地獄の3段活用

育児しながら仕事してるだけでもしんどいのに、ADHDというハンデ(と、あえて言います)を抱えていると、もはや修行です。
やらなきゃいけないことは山ほどあるのに、疲れて頭が働かない。
優先順位がつけられなくて、子どもの予定も自分の仕事もごちゃごちゃになってパニック。
仕事のことに追われると子どもの予定が頭から抜け落ち、小学校の懇談会を忘れて欠席してしまったこともありました。
「仕事でミスする → 家事が終わらない → 私はやるべきことが何もできない、ダメ人間だ」
と落ち込む負のループ。
正直、何回も「私は社会に向いてないんじゃないか…」と思ったし、今も思ってるかもしれません。
本当は家事育児しながらフルタイムで働くキャパは私にはありません。自分でも分かっています。
でも、働かないと生活できません。
ADHDワーママ、本当にしんどいです。
ADHDで退職を考える人へ|無理せず働くためのヒント

10年働いて学んだのは、「耐えることは働くことじゃない」ということ。
“長く勤める”のは立派なことかもしれませんが、自分がすり減ってまで続ける必要は絶対にないです。
一度壊れた心や脳みそは完全に元には戻りません。
もう10年以上心療内科に通っていて、分かっていたはずなのに。
気が付いたら自分の心身よりも、お金や家計のやりくりばかりを考えていました。
本当の私の理想は、「通勤がラクで、もくもくとできる仕事」
パートか派遣で7時間勤務、土日祝は休み。
時給は1400〜1500円くらいで、社会保険は必須。
今は在宅も含めて、次の仕事を探しながら「自分が無理しない働き方」を模索中です。
ADHDは仕事が続かないわけじゃない|自己理解を深めて自分の居場所を探そう

ADHDだからって、仕事が続かないわけじゃない。
でも、「無理をしてまで働き続けるべきか?」っていうと、それは違う気がします。
私はたまたま良い人たちに恵まれたおかげで10年続けられたけど、そうじゃなかったら…
たぶん、すぐ辞めていたと思います。
もし今、仕事のことで悩んでる人がいたら伝えたいのは、
「あなたの価値は職場の評価で決まるわけじゃない」ということ。
私は子どもの頃から「他人に好かれること」を最重要事項として生きてきました。
ADHDで、学生生活でも仕事でも失敗ばかり。
自分に自信がなく自己肯定感が地底を掘っているので、他人に好かれることでアイデンティティを見出すスタイルですね。
でも、今回職場で色々あって自分を見つめ直して気が付きましたが
自分を本当に大事にしてくれるのは、自分しかいないんです。
しんどかったら立ち止まってもいいし、逃げてもいい。
逃げるのは弱いからじゃない。自分を守るための選択です。
そして自分を守れるようになると、不思議と少しずつ前を向けるようになります。
まとめ|ADHDで退職しても、自分らしく働ける場所はある
10年間、なんとかやってこれたのは「私が頑張ったから」ではなく「周囲に恵まれたから」。
でも、いつまでも無理を続けるのは、自分をすり減らすだけだと気づきました。
ADHDや不安症を抱えながら働くことは、簡単じゃありません。
でも、「苦しいまま」働き続ける必要はないんです。
ADHDで仕事を続けるのは、本当に簡単じゃありません。
だからこそ、この記事が「もう限界かもしれない…」と思っている誰かにとって、“退職は逃げじゃない”と気づくきっかけになったら嬉しいです。
自分を大事にする働き方は、きっと見つかります。
今の自分に合った働き方を見つけて、自分らしく、安心して過ごせる居場所を探していきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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